ドラクエライブスペクタクルツアーを観劇してきた話

オープニングのファンファーレ、階段を上る音、レベルアップの短い音楽、ウィンドウを開いてカーソルを動かす時の「ピッ」。

「おおゆうしゃよ しんでしまうとは なさけない」

「へんじがない ただのしかばねのようだ」

「おきのどくですが ぼうけんのしょ は きえてしまいました」

「そして よがあけた…」

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ドラクエライブスペクタクルツアー行ってきたよ!!!

ドラクエ30周年記念に開催された、ドラクエの舞台だ!

公式サイトはこっち →ドラクエライブスペクタクルツアー

2.5次元ミュージカルとかは結構好きで、円盤はそこそこ持ってるんですけど、実際に観に行ったことはなかったです。

大体いつも、興味持つのと公演のタイミングがずれてるんですよね!(笑)

そこに、ドラクエの2.5次元だよ!!

これは観に行かざるをえない!!!

幸いというか何というか、相方の白峰かなとはドラクエが共通言語なので、インテ行くついでに観に行ってきたよ!!!!!

(彼女の方がドラクエ熱がすごい)(余談だけど、遠征先のホテルでドラクエ7についてベッドに入ってからも滾々と語っていた)

ちなみに、私もかなも舞台・ライブみたいなものとは無縁の生活をしてきたので、生まれて初めてまともなああいうライブみたいなのに行きました。

グッズ販売って、販売開始のだいぶ前から並ばないと買えないんだね!!

あと、公演観なくても物販は買えるんだね?!

「物販待機列はすごい」みたいなふんわりした知識しかなかったので、「これ並んでたら確実に開演に間に合わない……」って衝撃を受けました。

欲しいグッズはたくさんあったんですけど、泣く泣く諦めました。

ひとつ勉強になった……物販は開演数時間前から並ばなきゃいけない……。

以下、ネタバレ含む感想書きます!

これから行く予定の人は気を付けてね!

 嬉しい演出だらけのドラクエライブ

ドラクエは基本、「RPG(ロール・プレイング・ゲーム)(役割を演じるゲーム)」の名の通り、主人公はプレイヤーの分身なので、性格設定の薄いキャラクターです。

名前はプレイヤーが入力するので、基本名無しです。

ゲーム始めて、主人公に名前付ける時、「あなたの名前を入力してください」って出るしね!

主人公は喋りませんし。

で、歴代ドラクエナンバリングの中でも、とりわけこの「RPG」色の強い「3」がベースになって、今回のライブは作られてます。詳しくは後述。

で、それぞれの世界から迷い込んだとされる、各ナンバリングの味方キャラと、3の主人公が旅をするというストーリー。

3をベースにしてるので、シルバーオーブのために幽霊船に乗り込んだり、ラーの鏡でトロルの正体を暴いて戦ったり、バラモスを倒したのにゾーマ倒しに行くことになったりと、かなり原作準拠なイベントばかりでした。

舞台とは言っても、会場は360度観覧席のホール。

どこからでも見られるように、という配慮だそうで、天井から垂れ幕が上がったり下がったりしながら、そこにプロジェクションマッピングで魔法の演出や背景映像を映し出すという手法が取られました。

すっごいキレイだったぞ! 派手だったし!! 今どこで何をしている最中なのか、がわかりやすかったしね!

ステージ自体も、ドラクエの石垣を模した特設ステージで、ダンジョンのシーンでも街中のシーンでも、違和感なく観れました。

要所要所で、うまくドラクエ鉄板ネタを仕込んでくれて、観覧者みんなが共通でわかるネタ満載だった!

BGMはドラクエのどれかの音楽だし、階段下りてくとこであのSE入れてくれたりとか、ラーの鏡で客席の人映してくれたりするんだよ!

これ苦労しただろうな、と思ったのは、モンスターの表現です。

ミイラ男とかおばけきのことかは、中に人入ってたりしたらいいだけの話なんですけどね。

マドハンドとホイミスライムも中に人入ってるのはビビったね!

トロルと同じサイズのマドハンド、SANチェックものだった……。

でもワイヤーアクションとか、ダンスとかもりもりで、色んな見せ方してもらって楽しかったです!

そしてちょいちょいはさまれる、公式パンフレットの販促。

物販以外に、会場内でも「道具屋」ってブース作って、そこでパンフ販売してくれてます。

これをテリーが「隣の席の奴にも自慢できるこのパンフレットなら、さっき道具屋で売ってるのを見たぞ」とか「2800Gだ」とか言う。

テリーといい、テイルズのリオン君といい、クールかっこいいキャラは公式からメタ要員として駆り出されるのが宿命……。

いやでも、キャラのイメージボード(衣装とか細かく決めるためのイラスト)とか見れるし、パンフとても良かった!! 5主人公のイメージボードで、私とかなは泣いた……!

純粋に「参加型」舞台を楽しみたいなら、物販で買うといいのは、ステテコパンツタオル!

トルネコが劇中で踊り出して、客席のみんなも一緒にタオル振るよ!

物販で買えなかったので、私とかなは手振ってました。

キャラのポストカードとか、かき氷のスライム容器とか、可愛いグッズもいっぱいあった! まだ近場での公演残ってる方は、物販だけでもおススメだ……!

ライブ行ったのにグッズ買えないってあんな悔しいのか……。ようやく学んだ……。

だが転売野郎のものなんか絶対買わないぞ!!

公式通販来たから、みんなこっちだ!! →ドラクエライブグッズWEB通販案内

超ネタバレすると、最終的に主人公の力だけではゾーマが倒せないから、世界や時代を越えたすべての主人公の力を借りるんだ! という展開。

ナンバリングタイトルの各主人公が、3の主人公の気持ちに応じて集まってきます。

更には、ドラクエの主人公といえばプレイヤーですから、という意味で、席に座ってる私たちの力も! っていう、観覧者参加型舞台でした。

座席に各一個ずつ光る腕輪が置いてあって、それを観覧中腕に付けておいて、光ったシーンで勇者たちを応援するように腕を振ったりする、っていう感じです。

プロジェクションマッピングで、画面に「あなたの名前を入力してください」とか、あのフォントで一般的なひとの名前がぶわーって画面に集まっていくさまは、ちょっと感動しました。

嬉しかったのは、各キャラたちが、めっちゃ良キャスティングだったこと!!

特にナンバリング主人公!!

7の主人公とか、細くて小さくて弱そうなんだー!! だって入っちゃいけない遺跡に入り込んで遊ぶような、漁村の少年なんだもん! 他の勇者たちより小さくて細いよね!! ありがとう、そこ汲んでくれて!!!

5主はあの衣装で野暮ったくならない体形の俳優さんだったし、通路歩いてる時もちょっと憂いがある感じだし、動きが優雅だし(だって、城離れてる期間が長いとはいえ、王族だ)!!

8主人公が、舞台のメインキャラの1人として活躍してたヤンガスのところにすーって寄っていって、いたずらっ子みたいにばしって肩組みに行ってたのとか、最高だった!! 8メンバーかわいすぎかよ!!

今気づいたんだけど、テリー役、デュエリストの人だ!!!!!!

そういえば完全にATM様の声だった……! 超カッコ良かったよ! 遊戯王クラスタさんたちは是非観に行ってください。ATM様が最強剣士を目指してツンデレてる。

いや、マジでキャスティング最高だった……ほんと素敵でした……!

主人公たちは喋らないけど、空気感とか振る舞いとか、大事にしてくれてて嬉しかった……!

舞台としてのドラクエ、オルテガの息子としての主人公

私はナンバリングタイトルでは3が一番好きです。

3は最初にYES/NO診断で性格設定をしたり、パーティを組む仲間も性格設定の無いNPCだったりして、ガチで自分や友人や大事な人たちの分身と冒険できるゲームです。

オリキャラパーティや、特定の作品の推しキャラパーティを作って遊んだ人も多いはず!

我が家は両親がプレイしてた時は、うちの家族の名前でパーティ作ってやってたし、私がひとりでする時はオリキャラの名前でやってました!!

3の主人公って、父親が魔王を倒すために旅立ったはいいけど、全然音沙汰ないからって、後続として王様に旅立つように言われるんですよ。

冒頭でしれっと母親に送り出されて、王様にも特にそんな感慨もなく送り出されるからスルーしがちだけど、

  • 幼少期に生き別れて消息不明な父親
  • 恐らくもう父が死んでいるであろうという仮定のもと、その父の死地へ旅立たされる
  • 父が通ったであろう地を追っていく旅

って、結構きついと思うんですよね……。

名前もないし、喋りもしないから、主人公がどう考えて何を想ってるかは、私たちプレイヤー次第なんですけど。

で、結論からいうと、父オルテガは、生きてるんですよ。

というか、父の死に目に、丁度主人公たちが追い付くんですよ。

オルテガが敵と戦って、致命傷を負って、倒れるところにたどり着くんです。

今どきのゲームみたいに、アニメーションもムービーもないから、倒れている父親のところに1マスずつ歩いて行って、「はなす」コマンドを選択するんです。

そこで、オルテガが言うんですよ。

「そこに誰かいるのか? 最早、目が見えない。私はアリアハンのオルテガだ。もしあなたが、アリアハンに行くことがあれば、息子に伝えてほしい……」

オルテガが見知らぬ誰かに託したと思っている伝言を、その場で息子が直接聞いてるんですよ。

仲間も性格設定されていないから喋らない、主人公も喋らないゲームなので、オルテガの伝言を聞いたら、あとはまた1マスずつ歩いて先に進むのみなんです。

オルテガが勝手にしゃべるだけのイベント。

最悪、こちらが話しかけずにスルーすれば、何も聞かなかったことになってしまうような。

ゲーム中ではそれくらいあっさり終わっていたイベントです。

ここも、ライブでやってくれたんだよ。

勇者が剣も盾も放り出してさ、今まで喋らなかった勇者がさ、「うわああああああ!」って声上げて、父親のもとに駆け寄るんだよ。

もう本当に泣きそうだった……。

ゲームでは勇者(3主人公)は私たちの分身だけど、ライブでは私たちは別世界の勇者のひとりで、舞台にいる3主人公は「アリアハンの英雄オルテガの息子」である勇者だった。

語りすぎない、プレイヤーの想像に任せる、っていうつくりがドラクエの魅力のひとつなんだけど、舞台はああやって描いてくれて嬉しかった。

私たちの分身であるがゆえに、死にゆく父親を前にしても、何も言えず、涙も流せず、悲しみに歩を止めることすらできなかった3主人公を、舞台で泣かせてあげてくれてありがとう、公式……。

オルテガの息子は、十数年越しにようやく泣けたんだ。

ついでに、アリーナ、ヤンガス、パノンが、何も言えずに勇者を見守ってる中、ひとりだけ視線を背けてやりきれない感じ出してるテリー最高だった。

もう3語りついでに布教するけど、ドラクエ3をベースにしてるダイの大冒険って漫画がありまして、父の死闘の果ての死に目に遭うとか完全に独自解釈で描いてくれてて、やばいとしか言いようがないので、ドラクエ3に興味持ってくれた人は是非読んでください。

わがままを言わせてもらえるなら

ちょっと難点を挙げるとするなら、プロジェクションマッピング。

下の方の席の人は多分上から垂れ下がってる布を結構見上げないと見れなかったんじゃ? 私は上の方の席だったけど、逆に布が邪魔で舞台の奥が見えなかったんですよね。

  1. 左右からテリーとアリーナが、敵をやっつけながら舞台に登場
  2. 布の下方、舞台の奥からモンスターが吹っ飛んでくるのが見える
  3. (あ、これ奥でヤンガス登場したんだろうな……全然見えないけど)というメタ思考
  4. ひとしきりシーンが終わって、布が上に巻き上げられていって、ようやくヤンガスを視認

っていう感じで、舞台を見てるのにすごくメタ的な思考が邪魔をして、最後までのめり込むっていう体験ができにくかったのは、残念。

物語や演出や役者さんの演技に引き込まれて、その展開を追っていこうにも、見えない部分があるから「今これやってるのかな?」って推測せざるをえなくて、現実に引き戻されちゃう感じ。

幕間を「想像」できるなら、それはそれで素敵な体験のはずなんだけど、「推測」しなきゃいけないのは、一旦物語の中から現実に出てきて試行錯誤しなきゃいけないから、あの感覚は残念でした!

あと純粋に、ストーリーがドラクエらしくない展開だなあー、ってちょっと観てて恥ずかしかったです!

勇者ひとりの力じゃ足りないから、俺たちの力も使って……! みたいな展開は、どっちかっていうとFFとかテイルズの得意そうな雰囲気だな~、ドラクエって結局いつも主人公には孤独感残ってるもんな~、っていう印象でした! これは単に好みの問題かもしれないけど。

あとさあ!

ビルダーズ好きとしては、ビルダー出てきて欲しかったな!!!

いや、「勇者じゃない」のがあの子のアイデンティティで、しかも1の勇者が世界を破滅させてしまった後の子だから、3時点では生まれてもないんだけどさ!!

(3主人公が、世界を救った勇者ロトとして語り継がれ、その子孫が旅立つのが1と2です。ビルダーズは1から2に続かなかった、IF世界の1.5って感じです)

ゾーマの城へ行くために3つの宝を集めて虹のしずくを作って……って劇中で出てきた時に、あー! ビルダーズで作ったやつだー! 通りすがりでいいからビルダー現れてぽこぽこぽこって虹のしずく作ってドヤ顔で去っていかないかなああああ!!! って思ったけど、やっぱり出てこなかった。仕方ないね……。

かな「各ナンバリングごとで舞台やってくれないかな。金なら出すから」

今まで舞台や2.5次元に特に興味のなかった相方が目覚めてくれる気配を察知。

いやでもほんと、各ナンバリングで舞台やってくれたら、めっちゃ嬉しいなー! 8とか絶対観に行く……! ビルダーズもやってくれ、頼む……!

ダイの大冒険やってくれてもいいよ……!

何にせよ、ドラクエ好きにはとてもたまらないライブでした!

舞台やライブの経験という意味でも、観に行って良かったです!

次に何か観に行く機会があれば、物販の時間考慮して行く……!